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マイクロスコープとは
先進医療機器
マイクロスコープとは、日本語で顕微鏡のことを意味します。
マイクロスコープを用いることで、治療部位を高倍率に拡大して診ることができ、歯質を不要に削り過ぎたり、逆に細菌に感染した組織を取り残したりするリスクを軽減することができます。
また、歯の根っこの内部を治療する根管治療では、肉眼では見えない部分まで目で確認することができるようになるため、治療の精度が飛躍的に向上します。
歯科用マイクロスコープの視野
マイクロスコープを使用することによって、治療部位を肉眼の20倍に拡大して見ることができます。
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肉眼
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約5倍
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約14倍
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約21倍
マイクロスコープを導入する理由
- 高価な先進医療機器であるため、数百万円以上の設備投資が必要となる。
- 設備だけでなく、術者である歯科医師の技術習得が必要である。
- 精密な治療を行うため、治療にかかる時間と労力が大きい。
- 現在の日本の保険制度で決められた治療費では経営上採算が合わない。
しかし、アメリカでは、根管治療(歯の根っこの治療)の専門医に導入が義務付けられているほど、有効性と必要性が高い医療機器です。そして、マイクロスコープは、歯科医療に限らず、脳外科、神経血管外科、形成外科、眼科などの医科の領域でも使用されています。
当院では、かかる費用と労力以上に、歯科治療にとって有効性と必要性が高いと判断し、マイクロスコープを導入しております。
マイクロスコープを用いた精密治療
マイクロスコープを用いた歯科治療では、具体的に次のようなメリットがあります。
根管治療
根管治療とは、歯の神経が入っている管内の治療を意味します。
根管はとても小さく光も届きにくいため、肉眼では見えないことも多く、歯科医師の多くは経験や感覚を頼りに手探りで治療を行っています。
マイクロスコープなら、根管内も明るく大きく見ることができるため、精密に処置することができ、隠された根管孔を探すこともできます。
コンポジットレジン修復
マイクロスコープが効果を発揮する治療法の1つにコンポジットレジンがあります。
コンポジットレジンとは、初期から中期の比較的小さなむし歯の治療に使用するプラスチック樹脂の「詰め物」です。白く目立たない材質で当日中に処置が完了します。
歯は削れば削るほど、その寿命を縮めてしまいます。むし歯になってしまった箇所をそのままにすることはできませんが、少しでも歯の寿命を延ばすためには、可能な限り歯質を残すことが大切です。マイクロスコープを用いることによって、見た目をより自然でキレイな仕上がりにできるだけでなく、健康な歯質まで削り過ぎてしまうことなく、細菌に感染した組織のみを正確に取り除くことができます。
精密な形成と修復治療
歯質と人工歯(詰め物や被せ物)の境目に隙間ができてしまうと、虫歯が再発する原因となる可能性があります。
歯質と人工歯の境目は肉眼ではスムーズに見えても、マイクロスコープで拡大して確認するとその縁(マージン)がガタガタでデコボコになっていることもあります。マイクロスコープを用いて、精密かつ滑らかに形成することによって、隙間なく再発リスクが低い治療を行うことができます。